文字サイズの変更
標準

九州工業大学ニューロモルフィックAIハードウェア研究センターと呉工業高等専門学校協働研究センターが包括連携協定を締結

更新日:2021.10.07

 九州工業大学ニューロモルフィックAIハードウェア研究センターと

呉工業高等専門学校協働研究センターが包括連携協定を締結

国立大学法人九州工業大学ニューロモルフィックAIハードウェア研究センター(センター長:田中 啓文、以下「九工大Neumorphセンター」)と独立行政法人国立高等専門学校機構 呉工業高等専門学校協働研究センター(センター長:黒木 太司、以下「呉高専協働研究センター」)は、双方のマテリアル?AI分野の教育?研究活動の充実などを目的に、2021年10月6日に包括連携協定を締結しました。


包括連携協定書に調印した九工大Neumorphセンターの田中啓文センター長(右)と呉高専協働研究センターの黒木太司センター長(左)


1. 協定締結の経緯目的

◆九州工業大学
九州工業大学は、先端的な研究分野を核として戦略的研究や異分野融合などを推進するとともに、イノベーションの創出並びに多くの若手研究者の活躍等を通じて世界的な研究拠点を形成することを目指し、学内に「先端基幹研究センター」と称す4つの研究センターを設置しています。その一つが「九工大Neumorphセンター」で、同センターはマテリアル知能研究を中心に次世代AIシステムの実現を推進しています。

◆呉工業高等専門学校
呉工業高等専門学校は、独立行政法人国立高等専門学校機構が推進する“高専発!「Society5.0型未来技術人財」育成事業(通称GEAR5.0事業)”のマテリアル分野の協力校として、中核拠点校である鈴鹿工業高等専門学校、協力校である鶴岡工業高等専門学校、小山工業高等専門学校、大分工業高等専門学校と共に、社会実装を目指した研究実践、未来技術人材の育成に取り組んでいます。

九州工業大学は、以前からNeumorphセンターが拠点を構える大学院生命体工学研究科で呉高専の学生を、研究交流を目的としたインターンシップで受け入れるなど交流を実施してきました。今回、AIハードウェア研究に特化した九工大Neumorphセンターと呉高専協働研究センターが教育?研究?社会連携活動の包括的な連携と協力体制を構築することで教育研究交流等を一層進展させること、更にはGEAR5.0事業を加速させることなどに関して両者の考えが一致し、協定締結へと至りました。

2. 今後の展開について
本協定に基づき、九工大Neumorphセンターでは、マテリアル?AI分野の研究において呉高専協働研究センターとの共同研究を加速させます。マテリアル?AI分野の最新の知識や技術の共有により、教職員並びに学生の学習意欲を高め、教育内容の充実化が図られることが大いに期待されます。
また、呉高専協働研究センターが、GEAR5.0事業の加速を目的に設置するオープンラボ開設後には、九工大Neumorphセンターとの包括連携協定を礎に、関係高専とAI高専ネットワークの形成を予定しており、そこに本包括連携協定を礎に、九工大Neumorphセンターも参加することで、AIハードウェア拠点となることを目指しています。

■ 九工大Neumorphセンター 田中 啓文センター長 コメント
「本学Neumorphセンターは、マテリアル、電気電子回路、数値モデル及びAIロボティクスの4分野にまたがる、非常に幅広い分野の研究者が連携し、次世代AIシステム開発に取り組む研究センターである。AIシステムの消費電力削減のため、ソフトウェアからハードウェアへの転換、またハードウェアもデジタル駆動では消費電力削減の限界があるため、アナログ駆動への転換が必要で、その過程で材料をベースにしたAIデバイスの作製が365体育appな部分を担う。そこで、材料自身がもつ化学反応がAI処理に活用できることに着目し、これまでとは異なる、全く新しい材料や原理で動くAIデバイス開発研究を進めている。 ニューロモルフィック AIハードウェア研究は萌芽的な分野で、日本では九工大が中核となっているが、全国的に研究者人口が少なく、今回の協定は本学にとってもこの分野を広めていける素晴らしいチャンスと思い賛同した。この分野の活性化は、九州工業大学と呉高専との連携によるところが大きいため、今後は共同研究、センター機器の相互利用、インターンシップ交流等、色々な形で交流を進め、強力なタッグを組んでいきたい。」

■ 呉高専協働研究センター 黒木 太司センター長 コメント
「呉高専は最近の研究テーマとして、医療関係、防災、交通計画の3本柱ということで動いており、いずれもAIが不可欠な技術となっている。また、昨年あたりからAIデータサイエンスを4本目の柱として設定し、関係教員の研究支援を行っているが、いずれもソフトウェアに特化している。高専の究極の使命は社会実装であるため、ハードとソフトの融合に悩んでいたところ、九工大Neumorphセンターとの協定の機会をいただき、非常に有難く思っている。今後の連携活動においては、本校教員への指導を主とした教員交流を筆頭に、本校専攻科で重点的に捉えているインターシップ交流の推進による学生の技術力の向上、さらには私の出身校でもある九州工業大学の大学院進学者の増加に繋がることを期待している。」


九工大ニューロモルフィックAIハードウェア研究センター概要


九州工業大学ニューロモルフィックAIハードウェア研究センター
九工大ニューロモルフィックAIハードウェア研究センターは、現在のデジタル計算機とソフトウェアで成立するAIシステムをハードウェアで補完し、相補的に発展させることを目指しています。そのためにマテリアルの潜在的能力を引き出す「マテリアル知能」研究を中心とした、材料?デバイス?回路?システム?アルゴリズムの各研究分野が連携し、ニューロモルフィックAIハードウェアの研究開発を推進します。併せて、脳科学の知見を生かした脳型ハードウェア研究にも力を注ぐ予定で、これらにより、超高効率?高性能で現在のAIシステムをはるかに超越する次世代AIシステムの実現を目指しています。


呉高専協働研究センター(専攻科棟)外観


呉工業高等専門学校協働研究センター
1997年1月に、本校と地域社会を結ぶ拠点として「地域共同技術研究?教育センター」を設置し、2000年4月にはセンター名を「地域共同テクノセンター」に改称して、公開講座や公開講演会などを実施し、産学官連携の推進を通じて、本校のアクティビティを発信しておりました。さらに2009年には、これまで実施してきたセンター業務を拡充し、産学官連携及び地域連携活動を通じて、本校の教育?研究を推進するとともに、産業技術の振興及び地域社会の発展に一層の貢献を行うべく、「協働研究センター」を発足しました。本センターでは「外部連携」、「研究推進」、「知財教育」を三本柱に、本校の研究力を高めてゆくとともに、以下の事業を実施しています。
1. 外部機関との共同研究及び受託研究の推進
2. 外部機関に対する技術教育及び研究指導
3. 外部機関への科学技術情報の提供及び学術相談の実施
4. 地域社会との学術研究交流
5. 学内における知的財産の創出、権利化及び維持?管理
6. 知的財産教育を含む実践的な技術教育や研究指導の実施


プレスリリース本文はこちら


【お問い合わせ】
◆報道に関するお問い合わせ
 国立大学法人九州工業大学 総務課広報企画係
  TEL: 093-884-3007
  E-mail : sou-kouhou*jimu.kyutech.ac.jp

◆協定内容に関するお問い合わせ
 国立大学法人九州工業大学オープンイノベーション推進機構(米澤)
  TEL:093-884-3562
  E-mail:office*ccr.kyutech.ac.jp

  (メールは*を@に変えてお送りください)


学長室より
工学部サテライトサイト
情報工学部サテライトサイト
生命体工学研究科サテライトサイト
採用情報
九州工業大学基金サイト
明専会サイト
このページのトップへ