更新日:2011.06.06
本学工学研究院電気電子工学研究系およびネットワークデザイン研究センターは、日本電気通信システム株式会社、株式会社国際電気通信基礎技術研究所(ATR)、千葉大学、関西大学と共同で、家庭やオフィスで使われている無線LAN機器の"つけっぱなし"や"無駄遣い"を無くすRadio-On-Demand Networks の技術開発に取り組んでいます。
このプロジェクトは、平成22年度予算「地球温暖化対策ICTイノベーション推進事業(PREDICT)」の一環として平成22年7月に総務省に採択されたもので、世界的な地球温暖化対策に貢献する情報通信技術(ICT)分野のイノベーション創出とそれによって得られた成果による大幅な省エネルギー化、CO2排出削減を目的としています。
当研究グループの試算では、このシステムにより無線LANアクセスポイント一台あたりの消費電力量を75%以上削減し、国内の1家庭の平均年間消費電力量の約1.4%の削減効果が得られると見込んでいます。今後、このシステムの普及により2013年には国内全体でおよそ3億2900万kWh/年以上の消費電力量の削減が期待されます。
■本学担当の研究:無線LAN機器連携による省電力化技術
複数の無線LAN基地局が配置され、任意の場所に無線LAN端末が多数存在するオフィス環境において、無線LAN端末の種類や振る舞いを考慮して負荷分散や通信チャネル選択を行う技術を提案しました。個々の無線LAN端末の無線通信品質を維持しながら、必要最小限の無線LAN基地局で、複数の端末の通信をまかなうことができるため、無駄の少ないオフィスの無線LANネットワークの構築を可能とします。
?プレスリリースはこちら(NEC通信システムHP)