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小?中学生が、未来の北九州市を マインクラフトでつくる「北九州マイクラ化計画 2063」~北九州×マインクラフト ロボットが活躍する未来 - 2063年の北九州市を考える~

更新日:2025.02.28

■開催背景

国立大学法人九州工業大学(以下、九州工業大学)が主幹機関をつとめるPARKS(※1)は、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の「大学?エコシステム推進型スタートアップ?エコシステム形成支援」の採択を受け、九州?沖縄圏全域で小?中?高校生向けのアントレプレナーシップ教育を実施?展開しています。
この一環として、2025年1月18日、26日の2日間、北九州学術研究都市(北九州市若松区)において、マインクラフト教育の第一人者タツナミシュウイチ氏を講師にお招きし、ワークショップと講演会を開催しました。

※1 PARKS
PARKS(Platform for All Regions of Kyushu & Okinawa for Startup-ecosystem 主幹機関 九州大学、九州工業大学)は、2022年度に設立された九州?沖縄圏域の大学発スタートアップ?エコシステムです。

■今年のテーマは「北九州×マインクラフト」

九州工業大学が位置する福岡県北九州市は、2023年2月に市制60周年を迎えました。さらに未来を見据え、市制100周年を迎える2063年にはどのようなロボットが活躍しているだろう? そんな未来に対してわくわくした気持ちを持った小?中学生を対象に、未来の北九州市をマインクラフトでつくる2日間のワークショップを開催しました。


【DAY1】2025年 1月18日(土) 


今年のプログラムは「北九州×マインクラフト ロボットが活躍する未来~2063年の北九州市を考える~」をテーマに開催し、小?中学生25名が参加しました。まず、ロボットについての学びを深めるため、九州工業大学のロボット研究?開発現場を見学しました。柴田研究室の“服を着せる”ロボットシステム「HAFY (Helping Arms For You) 」をはじめ、スマートライフケア共創工房の介護イノベーションのための計測装置やロボットを体験しました。参加者からは「こうしたロボットを作るには、どんなことを話して決めているのですか?」「自分も同じ大学でロボットを作ってみたい」といった声があがり、九州工業大学の研究活動を知ってもらう良い機会となりました。ロボットについて学んだ後は、翌週の「発表会」へ向けて、マインクラフトワールドの制作に取り組みました。参加者たちは、頭のなかのアイデアやイメージを形にする体験を通して、創造力やチャレンジ精神、探求心を存分に発揮していました。


九州工業大学のロボット研究?開発現場を見学

九州工業大学のロボット研究?開発現場を見学


集中してワークショップに取り組む参加者の様子

集中してワークショップに取り組む参加者の様子


【DAY2】2025年1月26日(日)


講師には、日本初のプロマインクラフターであるタツナミシュウイチ氏をお迎えしました。参加者は、マインクラフトワールドで制作したアイデアを発表し、タツナミ氏のアドバイスを受けながら、作品をブラッシュアップしました。タツナミ氏から「このワールドで一番伝えたいポイントはどこですか?」「プレゼンテーションでは、なぜそう思ったのかをしっかり伝えることが大切です」といったアドバイスがあり、参加者たちは発表会に向けて、自分たちの想いが伝わるように試行錯誤しながら取り組みました。


講師のタツナミ氏とマインクラフト作品をブラッシュアップ

講師のタツナミ氏とマインクラフト作品をブラッシュアップ


パネルディスカッション
北九州×マインクラフト ロボットが活躍する未来 ~2063年の北九州市を考える~


パネルディスカッションには、タツナミ氏、柴田智広教授(九州工業大学大学院生命体工学研究科人間知能システム工学専攻)、沢津橋勇汰さん(ひびきの小学校6年生)が登壇。沢津橋さんは昨年行われたPARKSのアントレプレナーシッププログラムに参加したことがきっかけで、小学校に自ら「プログラミングクラブ」を立ち上げました。タツナミ氏からは「面白い」「楽しい」と思ったことをきっかけに、一歩動いて何かを生み出すことの大切さ、挑戦を続けていくことの素晴らしさについて、お話がありました。



マインクラフト作品発表会


全7チーム25名の参加者が「ロボットが活躍する未来-2063年の北九州市を考える」をテーマに、ワークショップで制作したマインクラフト作品を発表しました。
チーム毎に意見を出し合い、完成した作品には、北九州モノレールや小倉城、小倉駅、自分たちが過ごす学校や身近な風景が取り入れられ、2063年の未来の北九州市が生き生きと描かれていました。参加者は「北九州市の人口を増やして街を盛り上げたい」「ロボットと一緒に楽しく暮らせる北九州市にしたい」などのメッセージを込めて堂々とプレゼンテーションを行い、その姿に会場からは大きな拍手が送られました。


「タツナミ先生大賞」の受賞チーム

「タツナミ先生大賞」の受賞チーム


「タツナミ先生大賞」の受賞チーム





タツナミシュウイチ氏とワークショップ参加者

「タツナミ先生大賞」の受賞チーム タツナミシュウイチ氏とワークショップ参加者


九州工業大学の学生団体「すぐ創る課」が主体的に企画?運営


「すぐ創る課」は、福祉分野でのデジタル技術の普及を目指して活動している学生プロジェクトであり、今年で設立5年目を迎えます。これまで、ソフトとハード両方の技術を活用し、さまざま課題解決に取り組んできました。DAY1のワークショップでは、研究室やロボット開発現場の見学 (九州工業大学スマートライフケア共創工房)を実施し、子どもたちに九州工業大学の研究活動や学生生活を知ってもらう機会も提供しました。子どもたちは熱心に見学し、質問も飛び交い、旺盛な好奇心を見せてくれました。


◇「すぐ創る課」のHPはこちら

イベントを終えて

参加者の声

● みんなと一緒に作品を作ることができて嬉しかったです。もっとプレゼンが上手になりたい。(中学生)
● 他のチーム発表を見て、自分では考えつかないことを知れて面白かったです。(小学生)

保護者の声

● 人前で話すことが苦手で泣くような子だったが、堂々と発表していて感動しました。親としてこのような機会をもっと増やしてあげたいし、このプログラムもその機会の一つとして続けて欲しいと思います。
● 難しいテーマだったが、マインクラフトを使って具現化していく中で、子どもたちそれぞれに色々な思いが生まれたのではないかと思います。

運営を担当した学生プロジェクト「すぐ創る課」メンバー岩本 憲悟さん

● ロボット研究?開発現場見学の時は「皆さんの将来の選択肢が少しでも増えたらいいな」という気持ちで説明しました。今回のプログラムでは、自分が想像もしなかったような作品や発表を行ってくれてとても嬉しかったです。とても難しいと思うことでも、やろうと思えば解決できる力をみんな持っていると思うので、これからも色々なことにチャレンジして欲しいです。現実の北九州の街づくりに役立てられるようなコンテストをいつかやってみたいですね。

講師 タツナミシュウイチ氏

● 皆さんの「次のプレゼン作品」をもう見たくなりました。それがいつの日になるか分かりませんが、私たちに共通しているのは「マイクラが好き?面白いことが好き?何かを作りたい」だと思います。ぜひ、これからも作っていくことを続けて欲しいと思います。そして、面白いと思うことをどんどん取り入れて、興味の向くままに遊んで楽しんで欲しいです。


タツナミシュウイチ氏



■九州工業大学大学院生命体工学研究科について


九州工業大学大学院生命体工学研究科は、北九州市若松区ひびきの学術研究都市に位置する大学院のみの研究科であり、北九州市立大学や早稲田大学とともに地域の学術拠点を形成しています。本研究科は、九州工業大学の学部生だけでなく、留学生、高専生、他大学生、社会人といった多様な学生を受け入れ、国際的にもユニークな構成を誇ります。生体機能や人間知能を中心に、幅広い先端的な研究を展開しており、国際社会で活躍する研究者や技術者を育成しています。


学長室より
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